#025ユーリーの地下室とアリョーシャ

セイの上司のヴァンパイア・ユーリーのお話。

高層ビル目当てで買い、結果的にはバーでも大活躍しているお気に入り拡張のひとつ「レイト・ナイト」で追加されたヴァンパイアだったが、世界観的に人外キャラは似合わない気がしたので自動発生もオフにしていて、これまで誰もいなかった。しかし、せっかくなのでこの度作ってみることにしたのだ。

街の住人は既存の創作キャラで統一しているのだが、実はヴァンパイアっていない。そこで選ばれたのが、ヴァンパイアというわけではないが、陽の光が苦手・特殊なものしか食べられない・特殊能力の持ち主である人造人間のユーリー(某学院版ではなく小説版)。

なお、ヴァンパイアになると強制的に青くなる肌と光る目が好みじゃなかったので、MODで解除したのだが、サムネイルまでは変わらないので、捜査中のアイコンやフキダシの中に出る顔はかなり無気味(前ページ参照)である。

そんなわけで作ったユーリーだが、とりあえず準NPCが雑居している世帯に放り込んで、アリス&セイでプレイしている間に、思いがけずビジネスマンになっていた。先述のように部下のセイとどうも折り合いが良くないので、ユーリー側から距離を詰めてみようかな、という目論見もあって、一度アクティブキャラにしてみた。

……と、いうか、実はユーリーをアクティブキャラにするとセイの方が上司になっているのだ。NPCを抑制しているため社員は全員プレイ可能キャラで、アクティブキャラに対しては誰か上司が必要なので、矛盾が生じてしまうらしい。セイが上司の方が似合うなー。

ちょうど週末だったので、上司(部下?)を呼び出して遊んでみようと思ったが、日中ヴァンパイアが行ける場所があまり無い。クラブなどは夜しか開いていないし。もう少し屋内で遊べる施設を建ててもいいかもしれない。

とりあえず現状、図書館とジム以外で唯一の屋内施設である美術館へ。しかし! セイには「今は行きたくない」とつれなく断られてしまった……。ぽつんとひとりで本を読む。美術館なのに。

そんなユーリーは実は、某学院の同窓であるアリョーシャと仲が良かった。といってもSimワールドでは特に接点がなさそうなのだが、なぜか非アクティブの間に親友にまでなっていたのだ。セイにふられて寂しいので、駄目元で呼びだしてみると、アリョーシャは快く来てくれた。……相変わらず制服で。

ユーリー「よかった、まさか来てくれるとは思わなかった」
アリョーシャ「え? 来るのは全然いいけど、実は俺あんまり美術って詳しくないんだよな」
ユーリー「実は、私も特に興味はないのだが、ただ……」
アリョーシャ「ただ?」
ユーリー「いや、寒いから、屋内がいいのではないかと思って」

アリョーシャ「屋内となると……あ、エーリッヒの店なら11時から開いてるぜ。ゲームとかもあるし」

というわけで朝っぱらからいつものバーへ。地下なので、いちいちエレベーターで下りなければならず、雰囲気は出るがプレイ的には結構めんどくさい店である。

さすがにまだ昼ごろなので、人も少ない。ボードゲームで遊ぶ。

当然のように「バーでドリンクを飲む」という願望が出ていたが、果たして、ヴァンパイアはお酒を飲めるのだろうか? 「ヘモグロビン・シューター」かという、無難そうな(?)名前のカクテルを注文。これまで見かけたことがないので、ヴァンパイア専用カクテルかもしれない。

結論……飲めるけれど、人間の「空腹」に相当する「渇き」は回復しなかった。どうやら見かけ倒しらしい。

ユーリー(しかし怪しまれないためには、何か飲んでいるほうが自然だと私は考える)
リカルド(うわー、あの人、怪しい色のカクテル飲んでるなあ!)

翌日の日曜日、ユーリーは雑居世帯を抜け、引っ越すことにした。田舎ゾーンの科学施設の横の小さな家。

そういえば科学施設の名前は「ブルンチュリ・ラボラトリー」にしたんだった。今のところこのラボも、街の主要な公共施設を所有しているグレアムがオーナーなのだが、そのうち、ユーリーの生みの親であるブルンチュリ博士でも作って所有させようかな。

その夜、またしても呼び出されたアリョーシャが家に遊びにやってきた。

アリョーシャ(妙な家だなあ。窓がないぞ)

地味に、玄関灯が二階ゾーンに反映されないのが不自然で困った。家の建て方がおかしいのだろうか。

10×10のコンパクトな区画に、駐車スペースまで確保。実際には駐車場がなくても何故か車が持ち歩けてしまって、しかもそちらの方がいつでもどこでも乗れて便利なんだけど、なんとなく家に駐車したい気分だったのだ。現在、一階はほぼ玄関のみで、奥にはチェス台と地下へ続く階段のみ置いてある。

最初はDLしてきた1階建てのミニマルハウスを改造するつもりだったが、既存の基礎の下に地下室を掘ったら階段が繋げられなかった。ググってみると、基礎を建てる前に地下室を作っておくようなチュートリアルがあったが、結果ちょっと不自然な動きになるようだ。今回、外観はシンプルな立方体の素人にも作れるような家で、中はどのみち改造するので、結局その家は取り壊し、玄関の見た目がちょっと地味になるが一階を地面に直置きして建て直した。

地下階。基本的に地下で生活するつもりで区画いっぱいに使っているので一階よりは広いが、寝室兼書斎兼リビング、バストイレ、ダイニングキッチンの必要最低限の構成で、飾り気もない。キッチンにオーブンがないが、料理をするかどうかわからないのでとりあえず無し。

ユーリーのベッドはガラス張りの棺型のコールドスリープ装置みたいなのが理想だったが、見つからなかったので、縦型の謎のSF睡眠装置を置いてみた。これでちゃんと寝られるのかどうかは不明だが、だめならベッドを置けばいいしね。

ユーリー「いらっしゃい。実は今日引っ越したばかりなのだけれど、とても快適だよ(暗くて)」

気がつけばもう冬なので、少し家の外に出るにもコートを着込むし、息も白い。ヴァンパイアでも息が白くなるとは。

ドアがガラス張りなのは、取り壊す前の家の名残だが、怪しまれないためのカモフラージュということで。玄関のみ窓も付けようかな。

興味津々で家の調度を見回すアリョーシャ。

コートを脱ぐと、アリョーシャはなぜかまたしても制服だった……。たまには私服姿も見たいなあ!

ユーリー「今日は一段と寒いね」
アリョーシャ「ああ、そろそろ雪が降りそうだな」

ヴァンパイアは、心の中を読んで特質を知ることが出来る。あやしい思念を飛ばすユーリーと、気付かずにTVを見ているアリョーシャ。

ただし、連続的に読むことは出来ないらしい。その後は普通に会話して交流を深め(といっても、元々親友だが)、夜も更けたのでそろそろ帰る時刻かな、と思ったそのとき……

アリョーシャ「ん、なんだこれ?」

なんと! アリョーシャがガチャガチャと睡眠装置を力尽くで開けはじめた。

通常、住民のベッドに客が無断で寝ることはないと思うのだが、この睡眠装置、所有権の設定もできないし、どうやらベッドとは扱いが違うらしい。これ自体はユーザーメイド品なのだが、デバグモードのオブジェクトを眺めてみた感じでは、元ネタはWAの遺跡にあるエジプトの棺か何かなのかも。

なんとそのままアリョーシャは中に入って寝てしまった! 困ったユーリーは、臨時に普通のベッドを設置して寝た……。

深夜三時頃にアリョーシャは睡眠装置から出てきて、しかもキッチンでドラムを叩きはじめた。

アリョーシャ「さて、そろそろ遅くなってきたから、帰るな!」(実話)
ユーリー(記憶が飛んでいるのだろうか……? こういう際の適切なつっこみ方が私にはわからない。ともかく今後、寝室には鍵を掛けよう)

しかし狭い家なので寝室と書斎兼リビングを分けるほどのスペースがないのは困ったところだ。まあ、地上階も使えばいいのだが。

ちなみにヴァンパイアは夜間になると元気になり、スキル上昇効率も良くなるらしい。上昇メーターにコウモリが飛んでいるのはその印だろうか?

寝室に鍵をかけるべく、地下室を改造してみた後。

住人は太陽が苦手だけど、家はソーラー発電。ちなみに、設置すると微妙に電気代が安くなる。

余談:実は現状のユーリーの顔は、初期にバージルを作ろうと思ってDLしてきた、男シムの中ではトップクラスに可愛いと思った子を若干いじっただけのものである。そのため必要以上に美形で……。当時ランチャー経由で何故かインストールしても反映されず、やむなくバージルには他の素材を使ったのだが、最近シムは解凍して使うようになり、今回試しに入れてみたら使えてしまったのだ。バージルはすっかり今の容姿で馴染んでしまったけど、ちょっと別バージョンも試してみたい。ユーリーは、路線自体は合っているので昔某さんに描いて貰った肖像画など見ながら調整しようかな。髪の色をもっと淡くしたかったけど、この髪型、陰影が濃くてこれ以上淡くできない。髪型自体はとてもイメージに合うから悩む……。

ソーラー発電といえば。「エコフレンドリー」特質を持つセシルは、前のワールドでは雑居世帯の一員だったが、移転してからは妙に豪華な家で一人暮らしをしていた。似合わないので、この度あやしい地域の片隅にある小さな小屋に引っ越し。そこでソーラー発電を付けようと思ったのが、三角屋根だと付けられない。どうしたものか。

家の前に自給自足用の作物を植えているせいか、冬だというのに芋虫が発生する……キャー!