#014 ヴィーチャの犬とバンド結成・1
せっかく「ペット」拡張を入れたことだし、この度ペットを飼うことになったのは、ひとり暮らし自由業のヴィーチャである。
Sims 1 のようなペットショップはないので、CAS画面で自作するか、保健所から引き取るしかない。作ってもよかったが、ヴィーチャの場合は特に拘りもないし、ストーリー重視で保健所のペットを引き取ることにした。
ヴィーチャ「もしもし。犬を引き取りたいんだが」
保健所のリストの犬と猫の中から、唯一の大型犬に決定。……うむ……なかなかの不細工犬! よくみるとオッドアイ。年齢が老齢なのが若干気がかりではあったが、大型犬が良かったので。シムの成長は止めてあるのだが、ペットはどうなんだろう。
やがて保健所のスタッフがやってきた。
スタッフ(まさか引取先がこんな幽霊屋敷だなんて! 大丈夫かしら……)
不機嫌そうにのっそりと歩く犬。気難しそうである。名前なんて考えていなかったが、フィーリングで「オメガ」と名付けるヴィーチャ。自動的に苗字がつくらしく「オメガ ソロニーツィン」と表示されていて、なんかシュールである。
「首輪をカスタマイズ」などのオプションもあったが、首輪は付けない主義。貧相な見た目だし、野良犬と区別が付かないよ!
とりあえず近所の公園に散歩に連れ出して教育していると……野良猫がじっと見てくる。とりあえず無視。
やはり気難しい犬で、ちょっと触れようとすると怒る。自分も不機嫌になるヴィーチャ。そして野良猫がまだじっと見てくる……。
あまりにもずーーっと見てくるので、ついに根負けし、野良猫に餌をやるヴィーチャ。
ミシェルとリンに遭遇。……が、自分たちの世界にひたっているようで、無視された。バカップルを後目にオメガと遊ぶヴィーチャと、自分もペットの一員ですと言わんばかりについてくる野良猫。やめて! いくら暇人でも二匹もペットを飼う余裕はないんだ!
家に帰り、どこからともなく購入したペットフードをボウルに入れるヴィーチャ。冷蔵庫といい、店まで買いに行かなくてもなぜか買えるのが、不自然だが便利だよね。通販なんだきっと!
なんとも言えない体勢でドッグフードを食べるオメガ。眠いけれどもう少し見守る。
翌日。冬になり、雪が降りはじめていた。
発明の仕事もそこそこに、別の公園「ドッグパーク」に散歩に行くことに。本来は犬連れの社交場のようだが、今のところ他にペットを飼っている人がいないため、誰もいなくてちょっと寂しい。オメガにブラシをかけてあげたり、仲良くなろうと努める。
と。なんの前触れもなく突然ヴィーチャが「気絶する」!
確かに原作では病人だが、シムの世界にある病気は花粉症と風邪くらいである。一体どうしたのか??
飼い主が倒れていても、オメガは素知らぬ顔で骨オモチャを噛み続けている。犬も操作できるが、特に「起こす」などのコマンドもない。このときは他に人通りもなかったが、誰か居たら事件になるのかが気になる。
しばらくするとヴィーチャは何事もなかったかのように起き上がった。そういえば、骨を噛む音が耳障りだとキレていたが、気絶するほどだったのだろうか。
そうこうする間に、雪がかなり積もってきた。寒がりながらもまたアコースティックベースを取り出し、弾き出すヴィーチャ。どうやって持ち歩いているのかは謎である。と、そこにどこからともなくドラムの音が……。
なんと、公園の入り口の公衆トイレの前で、ドラムキットを広げて練習しているあやしい人影が!
ヴィーチャ(アリョーシャじゃないか……だが、何故この位置なんだ? しかも軍の制服で)
勝手にセッションしてみる。……この場所は通行人もそれなりに多く、正直、非常にじゃまな人たちである。
どうやらアリョーシャは軍の同僚のレオニードと一緒に来ていたらしい。調理場でソーセージを焼いて昼食にする二人。地面には、彼らの前にグレアムが焼いた焦げ焦げの料理が散らかっていた。
アリョーシャとレオニードの料理も見事に失敗。次いでやってきた知らないNPCが料理をはじめ、調理場はますますカオスに。さらに、娘マノンを抱いたリンがコートも着ずに(マノンには着せていたが)やってきたかと思うと、雪の上に娘を放置してどこかに立ち去った!
夕方になり、いよいよ雪は降り積もる。気付かずに雑談するヴィーチャたちの背後で、放置されていたマノンが埋まってきちゃった! たいへん!
ハイハイで脱出するマノン。この後、ようやくリンが娘を拾いに来た。毎度あの家族の子育てには冷や汗である。しかしどうやら「ジェネレーションズ」を買わないとベビーカーがないらしい。これ以上拡張を導入するのはスペック的に躊躇われるが、次回のセールでは検討しようかしら……。
ヴィーチャが寒い寒いというので、近所のバーに移動。寒さに強いアリョーシャは平然としていたが、誘うと一緒に来てくれた。
本来、こうした施設のスタッフはNPCが務めるが、空席があると非アクティブの無職シムに割り振られることもあるらしい。前のワールドでアリョーシャが通常は職業として(多分)選べない委託販売店に勤めていたのは、そのシステムのせいだったようだ。そして野良動物を減らす為に入れていたRegisterというMODで店員を自由に割り振ることができたので、アキをバーテンダーにしてみた。勤務中は制服(?)に替わるので、一瞬誰だかわからないが。
なおこの店は二階にもバーがあり、ラミンさんという気になる名前のNPCが勤務しているようなのだが、毎日のように「動けないシム」として救出されていて妙だなあと思っていたら、なんと、二階への階段がなかった! ワールドに付属していたユーザメイドの店なので、拡張が足りないのかも。数日後にやっと気付いて階段を付けたが、この時はまだ無かった。
ヴィーチャ「ところでアリョーシャ。ドラムの練習に励んでいるようだが、バンドを組まないか?」
アリョーシャ「おー、やろうぜ」
アキ(二人だけ、しかもリズム隊だけで!?)
完全にノリだけでバンドを結成する二人。メッセージ欄ではアリョーシャが「ロックしようぜ!」とか機嫌よく言ってきて違和感満載である。ここで「バンドの名前を決めてください」というダイアログが出る。名前!? 懲りすぎて咄嗟に思いつかないのが名前マニアの常。な、なやむ。と、背後にはビートルズが流れていた(※ゲーム内の音楽はほとんどの間オフにしているので、三次元のBGMで……)。
ヴィーチャ「とりあえず仮名『Revolution 9』でどうだろうか。未だメンバーも揃わないし、後で変えればいい」
アリョーシャ「なにそれ」
ヴィーチャ「私が唯一評価しているビートルズの曲」
アリョーシャ「フーン……」
というわけで、先行き不安なドラムとアコースティックベースだけのバンド『Revolution 9』が結成された。ちなみに二人とも担当楽器レベルは4。意外にも、まあまあの腕前である。残りメンバーを探すのが課題だ。
その後、酔っ払ったヴィーチャはなぜかロマンス気分になったらしい。
ついにこんな願望が出るように……。だめだ! よりによってアリョーシャはだめだってば! 原作的に考えて違和感ありすぎなのはアリョーシャにキスをすること自体ではなく、その結果としてアリョーシャと恋愛関係になることである。非アクティブの間の行動はもう仕方ないが、操作可能中は潔くスルーする方向で。
シム世界の恋愛は、性別を問わない上に同時に複数の相手と恋愛関係になれるなど、ある意味自由度が高い反面、「継続的にずっと片思い」というのがなかなかできない。「惚れてはいるが付き合いたいわけではない」とか「愛しているが独占欲はない」みたいな一方的な感情も、プラトニックを追求するのも、そもそもAセクで恋愛などしない、というのも成り立たない。思えば原作では大半の人がこれらのどれかに当てはまるので、もどかしいところである……。