#013 親愛なるフランツ

親愛なるフランツ

元気にしていますか。
君は今、僕の知らない君の祖国にいるのでしょうか。

僕は幸福にしています。
美しいアンナが天に召されてから、はじめて。

ひどく静かなのです。
数百年来の目に見えない氷雪に閉ざされた、
この国の冬はまだ少しも終わらないようです。

愛を込めて
ヨハネス・オーケルベリ

 ほどなく小肥りの女がやってくるのだった。マイエル、と彼は女を呼んだ。
「お茶の時間にしよう」
 アンナ・マイエルという名のこの女中を、アンナと呼ぶことは決して許されていなかった。この女中は嫌いではなかったが、今はもう亡い母とおなじその名を与えられて生まれたことばかりは、ひどく気に入らないと長年思っていた。

舞台裏

ポーズ作成を練習中。明らかに不自然な死体ポーズは要修正です……。

一枚目の風景はノルウェー風のカスタムワールド「Lillesund」。ヨハネスの故郷は本当はスウェーデンだが、北欧風で近いかなということで。